Knife(ナイフ)
**Knife(ナイフ)**は、3Dオブジェクトのメッシュ編集において頻繁に使用される基本ツールの一つである。主に、任意の位置に Face(面)を追加したい場合や、Loop Cut では分割できない形状を編集したい場合に使用される。
Knife は、トポロジーに基づいて自動的に連続分割を行う Loop Cut とは異なり、ユーザーが始点と終点を指定してカットラインを描く、シンプルで直感的なツールである。そのため、状況に応じて Loop Cut と Knife を使い分けることが重要となる。
① 操作手順(基本)
Knife は 編集モード(Edit Mode) で使用する。
Kキーを押すと Knife ツールが起動する.または,左側メニューのアイコンをクリックする- LMB(左クリック) でカットの始点を指定する
- マウスを移動し、必要に応じて複数点を指定しながらカットラインを描く
- Enter キー で確定、Esc でキャンセル
また、操作中には以下のような補助機能がある。
Ctrl:Edge や Vertex にスナップZ:裏面まで貫通してカット(Cut Through)C:角度制限(水平・垂直方向の補助)
これにより、視点に依存しつつも、ある程度正確なカットが可能となる。
② Knife の制約・注意点
Knife は自由度が高い反面、以下の点に注意が必要である。
- トポロジーを自動的に整えてくれるわけではない
- 不適切なカットにより
N-gon や Triangle が発生しやすい - 視点依存のため、
意図しない位置にカットが入ることがある - Subdivision 前提のモデルでは、
形状破綻の原因になることがある
そのため Knife は、
「必要な場所に最小限の分割を入れる」意識で使用することが重要である。
③ 実務的な使いどころ
Knife は、以下のようなケースで特に有効である。
- Loop Cut が通らない
N-gon を含むメッシュの局所的な分割 - ハードサーフェスモデルにおける
意匠的なラインの追加 - 不規則形状に対する
部分的な形状補正 - リトポロジー前の
下準備的な分割作業
このように Knife は、
「構造を意図的に崩しながら整える」ためのツールともいえる。
用語イメージに関する注意
ツール名に Cut や Knife といった「切る」イメージの用語が使われているが、
実際には オブジェクトが物理的に切断・分離されるわけではない。
Knife は、
メッシュ内部に Vertex・Edge・Face を追加し、構造を再定義する操作であり、
オブジェクトそのものを分割するツールではない。
この点を誤解すると、
Boolean や Separate との混同を招くため、注意が必要である。
【注意点・例外】
- Knife は Edit Mode 専用ツール
- 視点角度によって結果が変わるため、
正面・側面ビューを意識して使うと精度が上がる - 精密なトポロジー制御が必要な場合は、
Loop Cut や専用リトポロジーツールの併用が前提
【出典】
- Blender 公式マニュアル
Knife Tool
https://docs.blender.org/manual/en/latest/modeling/meshes/editing/mesh/knife_tool.html

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