Blender : IK/FK (1) : 序

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関節

①「関節(Joint)」とは(Blenderでは=ボーンの関節)
Blenderにおける関節は、アーマチュア(骨格)内のボーン同士の接続点を指し、実体としては「ボーンの親子関係+回転中心(pivot)」の組み合わせである。

  • 親ボーン → 子ボーンの階層で動きが伝達される
  • 子ボーンは原則として親の動きに追従する
  • 関節の可動は主に**回転(Rotation)**で表現される(人間の関節の多くと同様)

実務的な言い換え

Blenderの「関節」=「ボーン間の接続+回転中心」


② IK(Inverse Kinematics:逆運動学)とは
末端(手・足など)を先に動かし、その結果として途中の関節が自動的に計算される仕組み。

Blenderでは代表例がIKコンストレイント(Inverse Kinematics)
例:

  • 足首ボーンを動かす → すね・太ももが自動で曲がる
  • 手首を掴んで動かす → 肘・肩が自動で追従

用途の本質

「到達点(ゴール)を指定 → 関節は自動計算」


③ FK(Forward Kinematics:順運動学)とは
根元から順に関節を回して姿勢を作る方法。

例:

  • 太もも → すね → 足首 の順で回転を手付け
  • 上腕 → 前腕 → 手首 の順で回転

用途の本質

「根元から積み上げてポーズを作る」


【IK と FK の決定的な違い(Blender実務)】

観点IKFK
操作の起点末端(手・足)根元(肩・腰)
ポーズ作成自動計算が多い手付けが多い
歩行足の接地が楽体幹の表現が楽
安定性位置は安定回転は安定
破綻曲がり過ぎやすい位置合わせが難
キーフレーム量少なめ多め

現場の標準的な使い分け(実務慣例)

  • 脚(足)=IKが主 → 地面に貼り付けやすい
  • 腕・体幹=FKが主 → 演技の自由度が高い
  • 顔・指=FK が基本

【Blender 5 での実装ポイント(最低限)】

IKを使う場合(典型例:脚)

  1. 足首ボーンを選択
  2. Bone ConstraintInverse Kinematics
  3. Target:コントロール用Empty(またはIKターゲットボーン)
  4. Chain Length:2~3(例:足首→すね→太もも)
  5. Pole Target(膝の向き制御)を設定

FKを使う場合

  • 単にボーンを選択 → Rotate(R)で回転キーを打つだけ
  • 特別なコンストレイントは不要

【注意点・例外】

  1. IK=楽ではない
    • Pole Target を誤ると膝や肘が反転(ポッピング)する
    • 速い動きでは破綻が出やすい
  2. FKだけでは歩行の接地が難しい
    • 足が床を貫通しやすい(調整コスト大)
  3. 実制作は“IK/FK切替リグ”が標準
    • 足:IKで接地 → 上半身:FKで演技
    • Blenderでもプロリグ(Rigify等)はこの混合方式
  4. 関節=回転だけではない例外
    • 肩甲骨・鎖骨・顎などは「回転+微小移動」を併用するリグもある
    • これは解剖学的近似であり、Blender標準の単純関節からは外れる

【出典(一次情報に相当する公式資料)】

  • Blender Manual(公式)
    • Armature / Bones
    • Constraints → Inverse Kinematics
    • Rigging & Animation 基礎章

(特定URLは版ごとに変わるため、Blender Manual内で
Armature および Inverse Kinematics を検索してください)

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