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    Blender: add-on – KJ Building Designer 取扱説明書~ビルデザイナー

    はじめに

    KJ Building Designerは、Blender 5.1上でホテルやビジネスビルなどを効率よく作成するためのBuilding Designer Extensionです。

    客室、中央廊下、エレベーター、非常階段、屋上設備などを、それぞれ意味を持つ部品として生成し、建物全体を構成します。

    Geometry Nodesを利用した部品生成、モジュール単位の配置、部品に応じたMaterialの自動設定にも対応しています。

    動作環境

    Image
    Image

    対応ソフト

    Blender 5.1

    形式

    Blender Extension

    操作場所

    3D ViewのNメニュー

    Nメニュー

    Building Designer

    主な機能

    ・ホテルおよび建物の自動生成
    ・Module方式によるホテルフロア生成
    ・Geometry Nodes Builder
    ・客室生成
    ・中央廊下生成
    ・非常階段生成
    ・Elevator & Hall生成
    ・屋上設備生成
    ・ヘリポート生成
    ・Material自動設定

    本ExtensionはBlender 5.1を対象として設計しています。他のBlenderバージョンでは正常に動作しない場合があります。

    インストール

    1.Extension ZIPを準備します

    配布されたKJ Building DesignerのZIPファイルを用意します。

    基本的にはZIPを展開せず、そのままBlenderからインストールします。

    2.Blender 5.1を起動します

    PreferencesからExtensionまたはAdd-onのインストール画面を開きます。

    3.ZIPを指定します

    KJ Building DesignerのZIPファイルを選択してインストールします。

    4.Extensionを有効化します

    インストールされたKJ Building Designerを有効にします。

    5.Nメニューを開きます

    3D View上でNキーを押します。

    右側のサイドバーに「Building Designer」タブが表示されます。

    基本的な使い方

    Building Designerでは、建物タイプ、階数、階高、Moduleサイズ、配置方法、屋上設備などを設定した後、Createを実行して建物を生成します。

    基本的な操作順は次の通りです。

    1. Building Designerタブを開く
    2. 建物タイプを選択する
    3. 建物寸法を設定する
    4. 階数と階高を設定する
    5. Module寸法を設定する
    6. Layout Ruleを選択する
    7. 屋上設備を設定する
    8. Material設定を確認する
    9. Createを実行する
    10. 3D Viewで生成結果を確認する

    Moduleとは

    ホテル生成では、Moduleを建物配置の基本単位として使用します。

    標準のホテル配置では、次の3種類を同じ1 Moduleサイズとして扱います。

    ・Room Module
    ・Emergency Stair Module
    ・E&H Module

    この方式により、完成した部品を後から自由配置するのではなく、建物の角を基準としてModuleを順番に並べることができます。

    部品ごとの位置補正を減らし、客室、非常階段、エレベーターなどの位置関係を安定させることを目的としています。

    Basic Module Corridor

    Basic Module Corridorは、ホテル用に用意された基本的なLayout Ruleです。

    最初に建物の長辺側へ非常階段と客室をModule単位で配置します。

    内部非常階段を使用する場合、一方の長辺は次の順になります。

    非常階段 → 客室 → 客室 → …… → 客室 → 非常階段

    Module同士には基本的に隙間を設けません。

    この列の完成後、その横へ建物の長辺と平行になるよう中央廊下を配置します。

    中央廊下の反対側には客室とE&H Moduleを配置します。

    この基本ルールでは、E&H側の列には非常階段を配置しません。

    客室および非常階段の出入口は中央廊下側を向きます。

    Basic Module Corridorは今後別の配置方式が追加された場合も残し、新しい方式は別のLayout Ruleとして追加する予定です。

    客室Module

    客室は1室を1 Moduleとして扱います。

    客室Moduleには、客室空間だけでなく、ドア、壁、床、家具などを含めることができます。

    同じ構造を繰り返す部分ではGeometry Nodesを利用することで、多数の客室を効率よく生成します。

    客室ドアは中央廊下側へ向けて配置します。

    E&H Module

    E&Hは「Elevator & Hall」を表します。

    3基のエレベーターE1、E2、E3とHallを別々のModuleとして扱うのではなく、すべてを1つのE&H Moduleにまとめます。

    E&H Moduleの外形サイズは、客室および非常階段と同じ1 Moduleサイズです。

    Module内部を2つの領域に分けます。

    一方をHall、もう一方をElevator領域として使用します。

    Elevator領域にはE1、E2、E3を配置します。

    E1、E2、E3は縦一列に並びます。

    ここでいう縦一列とは、中央廊下に対して直角方向にE1、E2、E3が並ぶ配置です。

    Hall側から中央廊下へアクセスできる構成とします。

    E&Hそのものは最初にGeometry Nodesで1 Moduleとして作成し、完成したE&H ModuleをホテルのModule列へ配置します。

    非常階段

    非常階段も客室と同じ1 Moduleサイズを基本とします。

    Basic Module Corridorで内部非常階段を使用する場合、一方の客室列の両端へ配置します。

    非常階段には階段、踊り場、囲い壁、中央廊下へ通じるドアなどを生成します。

    各階の非常階段は上下階へ連続する構造になります。

    屋上への非常階段

    非常階段は最上階で終了するのではなく、屋上まで接続します。

    非常階段の上部には、屋上へ出るための階段室上屋を生成します。

    階段室上屋には屋上へ出るドアを設置します。

    屋上ドアの前には、人が出入りできるスペースを確保し、空調設備などを配置しないようにします。

    ホテルの両端に非常階段がある場合は、それぞれの非常階段に対応する階段室上屋を屋上へ生成します。

    屋上

    ホテル生成では屋上も建物の一部として生成できます。

    屋上には、非常階段の階段室上屋のほか、空調設備やヘリポートなどを配置できます。

    設備同士が重ならないよう、用途ごとに配置領域を確保してから生成します。

    屋上空調設備

    屋上には建物設備を表現するための空調設備を配置できます。

    BUILTINの基本設備として、主に2種類の外形を用意します。

    円筒形設備

    円筒形の本体を持つ屋上設備です。

    本体のほか、ベース、上部カバー、小型ダクトなどを組み合わせて設備らしい外観を作ります。

    四角柱形設備

    直方体を基本形とする屋上設備です。

    本体、ベース、トップカバー、グリルなどを組み合わせます。

    屋上空調設備はGeometry Nodesによる部品として生成し、必要数を屋上へ配置します。

    ヘリポート、階段室上屋、屋上ドア前などの予約領域には配置しません。

    ヘリポート

    屋上にはヘリポートを追加できます。

    ヘリポートは屋上設備の1つとして独立して扱います。

    基本的な外観として、次の要素を生成できます。

    ・Landing Surface
    ・外周マーキング
    ・Hマーキング
    ・周囲灯

    ヘリポートを有効にした場合は、最初にヘリポート用の領域を確保し、その領域へ空調設備が侵入しないようにします。

    ヘリポートの実際の設計条件は建物用途、航空機、法規などによって異なるため、Building DesignerのBUILTINでは汎用的な3D表現を目的としています。

    Geometry Nodes Builder

    Building Designerでは、繰り返して使用する部品の生成にGeometry Nodesを利用できます。

    例えば次のような部品をGN Builderの対象とできます。

    ・客室Module
    ・E&H Module
    ・非常階段関連部品
    ・屋上空調設備
    ・繰り返し配置する家具や設備

    同じ構造を大量に配置するときに、個別Mesh Objectを大量に生成する方法より効率的な構造を目指しています。

    Material

    各部品には用途に応じたMaterialを自動設定できます。

    Auto Material

    Auto Materialを有効にすると、Builderが部品の種類を判断して標準Materialを割り当てます。

    例えば、客室床とエレベーター扉、非常階段、屋上空調設備を同じMaterialにするのではなく、それぞれに適したMaterialを設定します。

    主なMaterial例

    外壁:コンクリート、塗装壁系

    内壁:オフホワイト系塗装

    客室床:カーペット系

    中央廊下:廊下用カーペット

    客室ドア:木材系

    非常階段:コンクリート

    階段手すり:金属

    E&H Hall:タイル、石材系

    Elevator Door:ステンレス系

    屋上:防水床系

    HVAC本体:塗装金属

    HVACグリル:暗色金属

    Helipad:暗灰色舗装

    Helipadマーキング:白色

    Helipad Light:Emission Material

    1つのObjectに対して必ず1種類だけのMaterialを使用するわけではありません。

    例えばHVACでは、本体、グリル、ベースなどに別々のMaterialを使用できます。

    Material Style

    Material Styleを使用することで、建物の用途に合わせてMaterial構成を変更できます。

    標準では、ホテル向け、ビジネスビル向けなどのMaterial Styleを使用できます。

    Auto設定の場合は、選択したBuilding TypeやPresetに応じてBuilderが適切なStyleを選択します。

    将来的にはProduct Packによって、より詳細なMaterialセットを追加することも想定しています。

    GN BuilderとLegacy Builder

    Geometry Nodesを使用するGN Builderと、通常のMesh Objectを利用するLegacy方式を使い分けることができます。

    GN Builderは繰り返し部品を効率よく扱うことを目的としています。

    Legacy方式は、個々のMesh Objectを直接確認・編集したい場合などに使用できます。

    生成方式によって見た目が大きく変わらないよう、できるだけ共通した形状仕様を使用します。

    建物生成後の編集

    生成後はBlenderの通常操作を利用して建物を確認・編集できます。

    Materialの変更、Objectの移動、Mesh編集など、Blender側の標準機能も利用できます。

    ただし、GNで生成されている部品は通常のMesh Objectとは編集方法が異なります。

    個別の頂点を直接編集する必要がある場合は、Object化やLegacy Builderの利用が適している場合があります。

    屋上設備の配置について

    屋上設備は無作為に配置するのではなく、利用できる領域を判断して配置します。

    基本的な優先順位は次の通りです。

    1. 階段室上屋を配置
    2. 屋上ドア前の通行領域を確保
    3. ヘリポートを使用する場合はその領域を確保
    4. 残りの屋上スペースへHVAC設備を配置

    この方法によって、屋上ドアの前を空調設備が塞いだり、ヘリポート内に設備が生成されたりすることを防ぎます。

    BUILTINデータについて

    KJ Building Designer本体には、建物生成に使用できる標準BUILTINデータを用意します。

    BUILTINは、汎用的で比較的簡潔な標準モデルを基本とします。

    より詳細な意匠、設備、家具、Materialなどについては、将来的にProduct Packとして追加できる構造を想定しています。

    そのため、標準Builderを利用した建物生成と、詳細な追加データを分離して管理できます。

    使用上の注意

    KJ Building Designerが生成する建物は、Blender上での3Dモデル作成を支援するためのものです。

    実際の建築設計、構造設計、避難計画、消防設備、空調設計、航空法に基づくヘリポート設計などを保証するものではありません。

    実際の建築物として利用する場合は、対象地域の法令、規格および専門家による確認が必要です。

    バージョンについて

    機能追加やBuilderの改善に伴ってVersionが更新される場合があります。

    既存のBasic Module Corridorなどの基本配置方式については、可能な限り既存ルールを保持し、新しい配置方法を別ルールとして追加する方針です。

    これにより、Version更新によって従来の配置方式が突然別の方式へ置き換わらないようにします。

    まとめ

    KJ Building Designerは、建物を1つの巨大なMeshとして作るのではなく、客室、非常階段、E&H、廊下、屋上設備などの意味を持つModuleや部品を組み合わせて建物を構築します。

    Basic Module Corridorを最初の基本配置方式とし、Geometry Nodesによる効率的な生成、屋上設備、ヘリポート、Material自動設定などを組み合わせることで、Blender上で建物モデルを効率よく作成できます。