4. 瞳をCameraへ向ける:Track To
瞳を常にCamera方向へ向けたい場合、瞳オブジェクトにTrack To Constraintを設定します。
このとき、瞳オブジェクトのどの軸を前方向として扱うかが重要です。
例:
| 設定項目 | 設定例 |
|---|---|
| Constraint | Track To |
| Target | Camera |
| Track Axis | -Z または Yなど、モデルの向きに合わせる |
| Up Axis | YまたはZなど、回転の安定する軸 |
Track Toは、指定した対象へオブジェクトを向けるためのTracking系Constraintです。瞳をCameraへ向ける設定では、瞳のローカル軸とTrack Axisが合っていないと、瞳が横を向いたり、回転が反転したりします。
このため、設定後は必ず正面・斜め・横から確認します。
5. 目の影オブジェクトを作る
目の影は、眼球より少し大きい球体として作ります。
目的は、まぶたや眼窩内の影、眼球周辺の陰影表現を補助することです。
基本的な作り方は次の通りです。
- 眼球を複製する
- 名前を
EyeShadow.Lにする - 眼球より少し大きくScaleする
- 透明Materialを設定する
- 影を出したい部分だけ不透明または半透明にする
- 影を出したくない部分はAlphaで透明にする
この方法では、影を眼球本体に直接描き込まず、別オブジェクトとして制御できます。
6. 影が出ない部分を透明にする
影オブジェクトでは、全体を黒くするのではなく、必要な部分だけを半透明にします。
方法としては、以下が考えられます。
| 方法 | 内容 | 向いている用途 |
|---|---|---|
| 透明Material | Alpha値を下げる | 全体を薄い影にする |
| Texture Alpha | 画像のAlphaで透明部分を作る | 特定範囲だけ影にする |
| Vertex Group + Material | 頂点グループで影範囲を制御 | 手作業で調整したい場合 |
| Shader Node | GradientやTexture Coordinateで制御 | 手続き的に影を作りたい場合 |
実用上は、影オブジェクトに透明Materialを設定し、影を出したい部分だけ黒〜グレーのAlphaを残す方法が扱いやすいです。
7. 影オブジェクトをCopy Locationで眼球に追随させる
影オブジェクトは眼球と同じ位置に置きたいですが、眼球と完全に同じParent関係にしない方が便利な場合があります。
その場合、影オブジェクトにCopy Location Constraintを設定します。
設定例:
| 設定項目 | 内容 |
|---|---|
| Constraint | Copy Location |
| Target | EyeBall.L |
| X/Y/Z | ON |
| Target Space | World SpaceまたはLocal Space |
| Owner Space | World SpaceまたはLocal Space |
| Influence | 1.0 |
Blender公式マニュアルでは、Copy Location Constraintは対象オブジェクトまたはBoneのLocationに一致させるConstraintとして説明されています。
影オブジェクトは眼球より少し大きいため、Copy Locationで位置だけ追随させ、回転やScaleは独立させることができます。
8. 推奨する親子・Constraint構成
最終的な構成は次のようになります。
| オブジェクト | Parent | Constraint / Modifier | Target |
|---|---|---|---|
| EyeBall.L | Eye.L Bone | なし、または必要に応じて回転制御 | Armature Bone |
| Pupil.L | 必要に応じてEyeBallまたは空Object | Shrinkwrap | EyeBall.L |
| Pupil.L | 同上 | Track To | Camera |
| EyeShadow.L | なし、または任意 | Copy Location | EyeBall.L |
ここで注意したいのは、すべてを同じParentにしないことです。
瞳は眼球表面に貼り付く必要があります。
影は眼球位置に追随する必要があります。
眼球はBoneで制御する必要があります。
この3つは似ていますが、目的が違います。そのため、Parent、Modifier、Constraintを使い分ける方が管理しやすくなります。
9. よくある問題と対策
瞳が眼球の中に埋まる
ShrinkwrapのOffsetが小さすぎる可能性があります。
対策:
- ShrinkwrapのOffsetを少し上げる
- 瞳メッシュの法線方向を確認する
- 眼球ScaleをApplyする
瞳がCameraを向かない
Track ToのTrack Axisが合っていない可能性があります。
対策:
- Track Axisを変更する
- Up Axisを変更する
- 瞳オブジェクトのローカル軸を確認する
- Object RotationをApplyする
影オブジェクトが眼球とずれる
Copy LocationのTarget Space / Owner Spaceが合っていない可能性があります。
対策:
- World Space同士で試す
- EyeBallの原点が眼球中心にあるか確認する
- Copy LocationのX/Y/ZがすべてONか確認する
眼球がBone回転で変な位置に動く
眼球中心とBone位置が一致していない可能性があります。
対策:
- Boneの位置を眼球中心に合わせる
- 眼球オブジェクトのOriginを中心に戻す
- Armatureと眼球のTransformを確認する


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