顔制作で役立つ“完全な平面”の作り方と、黒目スクリーン表現への応用
人物の顔をBlenderで作っていると、目の表現で悩むことがあります。
特に、リアル寄りに作るのか、イラスト調・アニメ調に寄せるのかで、目の作り方はかなり変わります。
この記事では、Blenderの Make Planar Faces という機能を解説しながら、
それが 黒目を動かすための「平面スクリーン」作りにどう役立つか を紹介します。
1. リアルな目の作り方:眼球を球体Objectとして使う方法
人物の目をリアル寄りに作る場合、よく使われる方法の1つが、
眼球を球体Objectとして作る方法 です。
この場合、眼球は本当に球体であり、虹彩や黒目もその球面上に存在します。
そして視線の制御には、たとえば Track To constraint などを使って、ターゲットへ向ける方法がよく使われます。
この方法の長所
- 立体感が出しやすい
- リアルな陰影表現に向いている
- 視線制御が比較的わかりやすい
ただし問題点もある
球体の眼球はリアルではあるものの、
斜めから見たときに黒目の見え方が変わりやすい という特徴があります。
つまり、見る角度によっては、
- 黒目が細く見える
- 位置が読みにくい
- 「どこを見ているか」の情報が弱くなる
ということがあります。
リアルな造形としては自然でも、
キャラクターとして「目線をわかりやすく見せたい」 場合には、必ずしも最適とは限りません。
2. もう1つの方法:二次元的な「黒目スクリーン」方式
そこで有効なのが、
黒目を二次元的に扱う方法 です。
これは、目の表面またはその手前に、
黒目を動かすための平面スクリーン を用意し、
そのスクリーン上で黒目をスライドさせて視線を表現する方法です。
この方法の考え方
- 眼球自体は立体として保持する
- しかし黒目は「見せるための情報」と割り切る
- 黒目を平面上で動かすことで、視線をわかりやすく表現する
これは、3Dの中に2D的な見せ方を取り入れる発想です。
特にアニメ風・トゥーン風・デフォルメ表現ではとても有効です。
3. 黒目スクリーン方式のメリット
この方式の最大の利点は、
どの角度から見ても、黒目の情報を比較的保ちやすい ことです。
メリット
- 視線が読み取りやすい
- キャラクター性が出しやすい
- 黒目の位置調整がしやすい
- リグやドライバで制御しやすい
特に、ブログやSNSに載せる静止画、
あるいはセルルック表現では、
リアルさより“伝わりやすさ”が重要 になる場面が多くあります。
そのとき、球体の上の黒目より、
平面スクリーン上の黒目 の方が扱いやすいことがあります。
4. そのとき必要になるのが「完全な平面」
黒目スクリーン方式では、
黒目を配置するための基準面が必要です。
この基準面が歪んでいたり、微妙に凸凹していたりすると、
- 黒目の移動が不安定になる
- Shrinkwrapの結果が乱れる
- 左右の目で動きが揃わない
- 視線制御が読みづらくなる
といった問題が起こります。
つまり、黒目を安定して動かすには、
「完全な平面」であるスクリーン が重要になります。
そこで役立つのが、Blenderの Make Planar Faces です。
5. Make Planar Facesとは?
Make Planar Faces は、
選択した面をできるだけ同一平面上にそろえるための機能です。
モデリング中に、頂点や辺を追加して編集を繰り返していると、
本来は平面であるはずの部分が、少しずつ歪んでしまうことがあります。

たとえば、
- まぶたの周辺に補助面を作った
- スクリーン用の面を複製して調整した
- 頂点を手で動かしているうちに微妙な凹凸が出た
という場合です。
そんなときに Make Planar Faces を使うと、
選択した面を平らな面として整え直すことができます。
6. Make Planar Facesが黒目スクリーン作りで重要な理由
黒目スクリーン方式では、
スクリーン面が「見た目上ほぼ平面」では不十分なことがあります。
なぜなら、黒目をそのスクリーン上で移動させるとき、
基準面にわずかな歪みがあるだけでも、動きにブレが出るからです。
たとえばこんな問題が起こる
- 右上へ動かしたつもりなのに、少し奥へ沈む
- 左右で黒目の軌道が揃わない
- Shrinkwrapした黒目の接地感が不均一になる
- 表情差分を作るときに調整量が増える
そのため、
黒目を操作する土台となるスクリーンは、まず完全に平面化しておく
という発想が大切です。
7. 黒目スクリーン方式の基本構成
ここでは、概念的な構成を整理します。
構成例
- 眼球
- 球体Object
- 白目として使う
- 顔の眼窩に配置する
- 黒目スクリーン
- 目の前面に置く平面Mesh
- 必要に応じて位置・傾きを調整する
- 完全な平面にしておく
- 黒目Object
- 円板や小さな平面、またはテクスチャ付きのパーツ
- スクリーン上を動かして視線を表現する
- 必要に応じてShrinkwrap
- 黒目をスクリーンに追従させる
- または見た目上、眼球表面との馴染みを作る



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