第4章 おすすめの制作順序:Base MeshからPose Testまで
実制作では、次のような流れが扱いやすいです。
1. 人体Base Meshを作る
2. 主要関節のEdge Loopを整える
3. Armatureを設定する
4. Boneで大まかに動かせるようにする
5. ポーズを付けてWeight Paintを確認する
6. Weight Paintで自然な関節変形に近づける
7. Weight Paintだけでは直らない部分をShape Keyで補正する
8. 必要に応じてCorrective Shape KeyをDriverでBoneに連動させる
9. 表情用Shape Keyを追加する
10. アニメーションテストをしながら微調整する
この流れの重要な点は、静止状態だけで判断しないことです。
キャラクターは最終的に動かすものです。TポーズやAポーズで見た目が整っていても、実際に動かしたときに問題が出ることがあります。
特に確認すべき部位は、肩、肘、膝、股関節、首、口周り、まぶた周りです。
これらの部位は、静止状態では問題がなくても、動かした途端に破綻しやすい部分です。したがって、Base Meshを作ったら、早めにArmatureを設定し、Pose Testを行うことが大切です。

図3:制作順序の全体像
キャプション:
キャラクター制作は、Base MeshからPose Testまでを段階的に進めると、後戻りを減らしやすくなります。
第5章 Base Meshで直す問題とShape Keyで直す問題
キャラクター制作で重要なのは、問題が出たときにどこで直すべきかを判断することです。
すべてをBase Meshで直そうとすると作業が進みません。逆に、すべてをShape Keyで直そうとすると、Shape Keyが増えすぎて管理が難しくなります。
基本的な判断は、次の通りです。
| 問題 | 主な修正方法 |
|---|---|
| 基本体型が違う | Base Mesh |
| 顔の配置が悪い | Base Mesh |
| 関節位置が不自然 | Base MeshまたはArmature |
| 関係ない部位までBoneに引っ張られる | Weight Paint |
| 腕を曲げたときだけ肘が潰れる | Weight PaintまたはCorrective Shape Key |
| 肩を上げたときだけめり込む | Corrective Shape Key |
| 笑顔のときだけ頬が不自然 | Shape Key |
| まばたきの形が不自然 | Shape Key |
| 片目ウインクだけ作りたい | 左右別Shape KeyまたはBone |
簡単に整理すると、以下のようになります。
全ポーズ・全表情に共通する問題 → Base Mesh
Boneの影響範囲の問題 → Weight Paint
特定ポーズだけの問題 → Corrective Shape Key
特定表情だけの問題 → Shape Key
例えば、腕を下げた状態でも、腕を上げた状態でも、肩の形そのものが不自然であれば、Base MeshやArmatureの配置を見直すべきです。
一方、腕を90度以上上げたときだけ肩がめり込むのであれば、Base Mesh全体を直すよりも、Corrective Shape Keyで補正した方が合理的です。

図4:Base Meshで直すものとShape Keyで直すもの
キャプション:
全体に共通する問題はBase Mesh、特定ポーズや表情だけの問題はShape Keyで対応するのが基本です。
第6章 Shape Key作成中にBase Meshへ戻る判断基準
Shape Keyを作り始めた後でも、Base Meshへ戻るべき場合があります。
判断基準は、その問題が共通問題か、条件付き問題かです。
例えば、まばたき用のShape Keyを作っている途中で、そもそも目の位置が悪い、まぶた周りのEdge Loopが足りない、と感じた場合は、Shape Keyで無理に直すよりBase Meshへ戻った方がよいです。
逆に、通常時の目元は問題なく、まばたきした時だけ少し形が崩れるのであれば、Shape Key側で補正すれば十分です。
判断フローは次のように整理できます。
問題を発見
↓
Shape KeyをすべてOFFにする
↓
Armatureを基準ポーズに戻す
↓
それでも形が悪い?
Yes → Base Mesh補正
No → 次へ
↓
複数ポーズで同じ問題が出る?
Yes → Base MeshまたはWeight Paintを確認
No → Shape Key補正
Base Meshへ戻るべき代表的な条件は以下です。
・Basis状態で不満がある
・複数ポーズで同じ問題が出る
・関節位置や体型そのものが間違っている
・Topology不足でShape Keyが作りにくい
・複数のShape Keyで同じ補正を繰り返している
一方、Shape Keyで対応すべき条件は以下です。
・特定ポーズだけで崩れる
・特定表情だけで必要な形である
・Weight Paintでは自然にできない局所補正である
・Base Meshを変えると他のポーズが崩れる
特に、3つ以上のShape Keyで同じ部位を同じ方向に補正している場合は、Base MeshやWeight Paint側に問題がある可能性があります。

図5:Base Meshへ戻る判断フロー
キャプション:
問題が基準状態にもあるならBase Mesh、特定ポーズや表情だけならWeight PaintやShape Keyで補正します。


コメントを残す